旧細入村(富山) 洞山(840m) 2020年10月7日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 10:58 林道入口−−11:25 斜面取付−−11:42 尾根に乗る−−12:28 反射板−−12:31 三角点−−12:39 洞山−−13:18 尾根を外れる−−13:27 林道−−13:42 林道入口

場所富山県富山市
年月日2020年10月7日 日帰り
天候薄曇
山行種類籔山
交通手段マイカー
駐車場廃林道入口付近の電波中継所の駐車場を利用
登山道の有無無し
籔の有無笹、根曲がり竹、灌木。電波反射板付近から最高点にかけては激藪状態
危険個所の有無無し
山頂の展望無し
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント北側から延びる林道から北尾根に乗って往復。林道は廃林道化していたが歩く分には問題なし。北尾根には明瞭な獣道あり。傾斜が緩む電波反射板付近から藪が深くなり獣道が消失。三角点、最高点探しには苦労する。どちらにも山頂標識無し




庵谷峠。右上の林道を上がる 廃林道入口付近の電波中継所に駐車した
廃林道入口 地形図通り送電鉄塔登場
最後の直線区間 廃林道終点まで行かず藪が無い植林地を上がる
植林地上端。残念ながら北尾根に達していなかった 灌木藪に突入。北尾根を目指す
少しの藪漕ぎで北尾根に乗る。明瞭な獣道あり この荷造り紐はあちこちで見られた
小動物の獣道らしく低いトンネル状の区間も 尾根上には目印が点在
標高730m付近 標高770m付近
標高780m付近から見た、駐車した電波中継所 標高820m付近。獣道が消え激藪状態
突然、2枚の反射板が登場 そのうち1枚には鳩が
もう1枚の反射板 三角点と山頂目指して再度激藪に突入
偶然にも三角点を発見 三角点付近の目印。山頂標識は無かった
さらに西へ。最高点を目指す これまた激藪の連続
地面に落ちた目印 GPSによると山頂到着。明瞭な高まりは無い
GPSの示した洞山山頂(840m峰) 帰りも激藪を漕いで北尾根を目指す
往路と同じルートで植林地帯へ 植林帯を横断する廃林道
往路で使った廃林道へ出る 帰りは廃林道をショートカット
廃林道入口 駐車箇所到着


・飛騨には「洞」が付く山名が多いが、富山側にも洞山がある。国道41号線沿いで神通川第一ダム付近にある。主稜線から神通川方面へ落ちる尾根の途中にあり、地形図を見ると南東側に林道が上がっているのでこれを利用するのが得策だろう。

・東側の道の駅方面から林道にアプローチしたが、いつの間にか片掛集落へ向かう道が変わっていて、私の地形図では国道の西側から直接繋がっているはずが、現場ではその道が閉鎖されていた。集落の北側で国道と立体交差して集落につながる道が描かれていたのでそこに入ったのだが、トンネルの道幅は軽自動車でギリギリで人か軽トラ専用。車を擦らずにどうにか通過できたが、集落の住人が常時このトンネルを使っているとは考えられない。後で分かったことだが、道の駅から新設された陸橋で国道を越えて集落につながっていた。

・狭いが舗装された林道を辿って尾根の突端の庵谷峠のT字路で山を登る林道へと入る。ここには「林道庵谷峠線テレビ塔登り口」の案内標識が出ていたが、確かに地形図ではこの先に電波塔マークがある。

・舗装された林道を上がって地形図にも出ている標高400mの林道分岐点に到着したが、さらに上に繋がり山頂へと接近する道幅の広い林道は廃林道化していて車が使えるのはここまで。近くの電波塔前の駐車場に車を置いて歩き出す。

・歩いてみると廃林道は半分現役らしく草は生えていても轍は割とはっきりしていた。この上に送電鉄塔があるので巡視のために車が入るからであろう。高登山の悪夢再来とならなくて良かった。

・林道終点から尾根に取り付こうと考えていたが、最後は水平移動距離が長く無駄に山頂から離れてしまうこと、林道終点方面の斜面は藪で覆われて登るのが面倒そうなこともあり、林道の途中の下藪が刈り払われた植林地帯を登ることにした。見上げる限り結構な高さまで藪が刈られているので、尾根上に出るまでの藪の距離は短くて済みそうだ

・植林帯は結構な傾斜で最初から一汗かかされる。間伐した木や枝が地面に放置されて障害物と化しているので、左右に迂回しながら歩きやすルートを見出して登っていく。この感じでは間伐作業をやったのはせいぜい数か月以内であろう。

・植林帯上端に到着。相変わらずの急斜面のままで植林帯より上部は矮小で密生した灌木藪にきれいに切り替わっている。植林帯は日当たりが良くそれに隣接する藪も日差しを浴びて元気いっぱいなのだからしょうがない。僅かな獣の足跡から藪に突入。灌木と笹の連合軍だが標高がまだ低いので地獄のような藪とまではいかず、比較的楽に分けることが可能だ。傾斜がきついのも藪を薄くする要素かもしれない。

・洞山北尾根に出ると意外と明瞭な獣道が出現した。今朝に登った蕎麦角山と似た状況であるが標高がもっと低い影響か、それとも尾根が明瞭な影響か、獣道はこちらの方が明らかに濃くて歩きやすい。この付近の植生はブナを中心とする背の高い落葉広葉樹だが地面付近は低灌木や笹に覆われていて、歩きやすそうな場所は皆無である。どうも豪雪地帯は標高が低いからと言って関東や長野のように藪が薄いとは限らないようだ。標高1000m以下でこの状況では、残雪期でも早い時期でないと山頂付近は残雪で藪が埋もれていても、ルート途中の尾根の藪はみんな出てしまっているだろう。

・獣道を利用する動物は主に小動物らしく、笹や根曲り竹が濃い場所では空間が低すぎて人間だと藪を避けるために地面を這うような場所も。その空間で写真を撮ると笹のトンネルだ。この僅かな空間でもあるのとないのでは藪の抵抗が大きく違う。人間の目の高さからは分らなくても手探りならぬ「足探り」で獣道をトレースしていく。ちなみに尾根幅はそこそこの広さがあるので獣道は一本ではなく複数ある場合もある。そんな場所は決まって獣道の濃さが薄くなる。通路が分散すると踏まれ方がそれぞれ少なくなるのでこんな結果となる。よって一般的に痩せ尾根の方が獣道が明瞭で登山道並みになることも。

・尾根上には目印が点在し、特に白い荷造り紐が目立った(経年劣化で色が抜けて白くなったのかもしれない)。場所によってはそのまま流したような形跡が見られた。

・山頂が近付き傾斜が緩まって尾根が不明瞭になると獣道が消失し、強烈な灌木と笹の藪を漕ぐ羽目になる。傾斜が緩い場所で藪が濃いのは過去の経験則に当てはまる。この付近はどういうわけは背の高い木が見られないのも灌木藪が濃い原因だろう。

・背の高い樹林が無いので頭上は見晴らしがいいが、そこには予想外の物体が見えて驚いた。何と電波反射板が2基立っていた。そして片方には鳩の姿が。反射板の電波を邪魔しないように周囲の木を全て伐採した結果がこの藪らしい。ここまで道の形跡は無かったのでヘリで荷揚げして建設したのだろう。

・ここから山頂である840mピークまで短距離だが藪が濃い状態が続いた。反射板から離れるとそこそこ背の高い木が登場するが、残念ながら地面付近の藪の濃さは反射板付近と変わらずに強烈だ。特に灌木が行く手を強固に邪魔する。獣道も全く見られない。

・山頂部は平坦でこの植生では三角点の発見は無理だと思っていたが、山頂へ向けて西に進んでいたら偶然にも三角点に出た。三角点周囲だけ僅かに藪が刈られて地面が見えていたが、周囲はこれまで同様に密藪で視界はゼロなので周辺からでも三角点の発見は困難だ。今回はGPSには三角点の緯度経度は入れていないのでGPSも使えない状況だったが、偶然に助けられた。

・三角点からさらに西へと灌木藪を進む。藪の薄い箇所求めて僅かに右(北)に進路を降るとごく浅い谷地形が登場し、そこだけ灌木がトンネルのように消えて地面を歩ける道筋があった。しかしこれは明らかに最高点には向かわず北にずれたままなので、意を決して再び灌木と根曲がり竹の藪へ突入。GPSの表示を見ながら残距離ゼロ地点に到着。山頂一帯は平坦なので明瞭な高みはなく、GPSの表示に誤差があっても許容範囲だろう。山頂標識はおろか人工物は一切見当たらない藪の真っただ中だった。一般的には山頂部にまだ雪が残った時期に登るのが賢明だろう。

・帰りも北尾根に乗るまでは激藪漕ぎ。方向感覚が掴めないほどでありGPSの往路の軌跡を目指して進むしかなかった。帰りは反射板より北を通ったようで反射板を見ないまま北尾根に乗った。これは獣道の出現で分かる。

・帰りはほぼ往路を戻る。北尾根から植林帯へ下る場所が往路より北側にずれたが植生には違いなし。ジグザグっている林道は帰りはショートカット。藪が無く歩きやすい植林帯を選んだので効率は良かっただろう。

・駐車場所の電波塔前に到着すると、電波塔から西へと延びる林道入口には通行止めのトラロープが張られていた。出発時は地面に置いてあったのだが、関係者が作業等で一時的に林道に入って外しておいたのかもしれない。

・昨日と今日の藪漕ぎでアレルギー性湿疹が両膝近辺に発生してしまった。笹によるアレルギーか、それともまだいる毛虫が原因か不明だが、かなりひどい状況であり手持ちのステロイド系塗り薬を塗って抗アレルギー薬を飲んだ。塗り薬の残量僅かなので明日は富山市内で皮膚科を探さないといけないかもしれない。アレルギー性湿疹は強烈な痒みを伴って一週間程度続くので、未処置で放置することはできない。今回の岐阜/富山シリーズで今後登る山は藪を避ける必要がありそうだ。

 

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